固着したFSAクランクを外す
年老いた大出の長年培った技術を
参考にしてくれる方がいれば幸いと思います。
修理作業がうまく進まない同業者のために、
そしてうっかり忘れる自分のために
ノウハウを備忘録として残します。
今回は、固着したクランクの破壊取り外しです。
FSA(MegaEXO)やスクエアシャフトのBB&クランクは
時々固着して外せなくなります。
スティールBBシャフト(あるいはクランクシャフト)と
アルミクランクの異素材はめ合わせ部分が
水分で起こる電位差による腐食(さび)が原因だと思っています。
(スティール同士のままちゃりクランクは固着しにくい)
大出は組み立て時にグリスを塗り、固着を防止していますが
それでも水洗浄などで条件がそろえば電位差は起こります。
固着してしまったクランクを外す手順です。
浸透性の高い潤滑剤を浸してハンマーで軽く振動を与えてから数時間放置します。
ドライヤーでクランクシャフト(クランクボルト周辺)を熱します。
これで通常のクランク外し作業をして外れてくれればありがたいのですが、
固着がひどいとクランクキャップが破損したり、
クランク側の抜きネジ山が全部なめちゃったりします。
力技の前に、お客様に必ず破損の可能性を伝えておきましょう。
今回は、お客様から力技でも外れなかったら
破壊して新品交換すると伝えてあるので、遠慮なく破壊します。
効率の良い破壊方法のノウハウです。
今回はFSA「OMEGA MegaEXO19㎜」です。
左クランクをグラインダーで切ります。
クランクシャフトごと1本(12時位置と6時位置)のタテ切込みと
斜めにちょいずらして半分(11時位置)に切り込みを入れます。
※切削クズ飛散防止でギアガードを使うと便利。
12時の切込みからタガネで広げて
11時~12時の小さなクランク塊を折ります。
これでほぼ終了。
左クランクを内側からハンマーで叩けば取り外せます。
BBシェルにグラインダーの跡が!
やばかった。
次からは鉄板入れよう。
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